ドイツの住民1人当たりの情報通信技術(ICT)投資額は昨年1,584ユーロだったことが、独情報通信業界連盟(Bitkom)の発表で分かった。首位スイスは3,214ユーロ、2位の米国も3,126ユーロと2倍前後に上っており、Bitkomのアッヒム・ベルク会長は「ドイツは国際的にみて他の先進国に後れを取っている」と危機感を表明。「ICT投資は将来と経済立地競争力への直接的な投資だ」として、投資額引き上げを促した。欧州連合(EU)の経済デジタル化を加速させるために欧州委員会が2015年に打ち出した「デジタル単一市場戦略」を促進することも重要だとしている。
住民1人当たりのICT投資額は世界全体では432ユーロとなり、前年を4%上回った。ドイツの伸び率は2%と低い。増加率が特に大きかったのはインド(11%)、トルコ(7%)、ルーマニア(7%)。デンマークとハンガリー、ロシアも5%と世界平均を上回った。日本は1%にとどまった。
Bitkomは欧州情報技術観測所(EITO)のデータをもとに今回の発表を行った。