ドイツ連邦統計局が20日発表した8月の生産者物価指数は前年同月比0.3%増となり、上げ幅は2016年11月以来の低水準を記録した。上昇率の低下は4カ月連続。エネルギーが0.3%下落して全体を強く押し下げた格好で、ネルギーを除いた生産者物価の上昇率は0.6%だった。
エネルギーでは石油製品が5.7%、天然ガスが5.0%落ち込んだ。液化石油ガスと製造業向け天然ガスは下落幅がそれぞれ41.3%、15.6%に上った。軽油は4.4%減だった。
電力は6.0%上昇した。電力公社などの配電事業者向けが15.3%高くなり、全体を強く押し上げた。一般世帯向けは3.9%増、特別契約顧客向けは0.5%増だった。
中間財は0.9%減となり、下げ幅は前月の同0.7%から拡大した。集積回路が13.7%、金属二次原料が13.6%、金属が2.7%下落し、全体を押し下げた。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は5.1%減。貴金属は22.7%、コンクリート・セメント・石膏製品は4.7%高くなった。
非耐久消費財は1.7%上昇した。食料品の上げ幅は前月と同じ2.2%。上昇率が特に大きかったのはこれまでに引き続き豚肉と加工済みじゃがいもで、それぞれ17.6%、16.0%に上った。バター(32.9%減)、砂糖(14.8%減)、コーヒー(6.5%減)はこれまでに引き続き前年同月を割り込んだ。
耐久消費財は1.3%、投資財は1.5%の幅で上昇した。
生産者物価指数は前月比では0.5%減となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。エネルギーが前月の0.7%増から1.6%減へとマイナスに転換。エネルギーを除いたベースでは物価に変動がなかった。中間財は0.2%減、投資財と耐久消費財、非耐久消費財は0.1%増だった。