ドイツ連邦統計局が10月30日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比1.1%増となり、上げ幅(インフレ率)は2018年2月以来1年8カ月ぶりの低水準へと落ち込んだ。インフレ率の下落は3カ月連続。物価に占める比重が大きいエネルギーと食料品が足を強く引っ張った格好だ。景気が低迷していることから、エコノミストの間ではインフレ率は今後も低水準にとどまるとの見方が強い。欧州中央銀行(ECB)は2%弱を適正水準としている。
エネルギーは2.1%減となり、下げ幅は前月の1.1%から大きく拡大。食料品も上げ幅が1.3%から1.1%へと縮小した。
物価に占める比重が約53%に上るサービスは1.8%上昇したものの、上げ幅は前月の1.7%からやや縮小した。
前月比のインフレ率は0.1%。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が0.9%、前月比が0.1%だった。