ドイツ連邦統計局が22日発表した第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前期を0.1%上回った。増加幅は速報値と同じ。消費と輸出が全体をけん引し、設備投資などの落ち込みがかろうじて相殺された。
個人消費(民間最終消費支出)は0.4%、政府最終消費支出は0.8%の幅で伸びた。ただ、設備投資は公共投資が足かせとなり2.6%減少。総資本形成は3.5%減と大きく落ち込み、内需全体では0.4%縮小した。建設投資は1.2%増となり、2四半期ぶりに拡大した。
輸出は1.0%増加した。前期が1.3%減と振るわなかったことから、その反動で伸びた格好だ。世界経済は低迷が続いており、輸出が本格回復する兆しは出ていない。輸入は0.1%増だった。
GDP成長率0.1%に対する項目別の寄与度をみると、外需(輸出-輸入)はプラス0.5ポイントとなり、前期のマイナス0.6ポイントから大幅に改善した。輸出の伸びが輸入の伸びを大きく上回ったため。
一方、内需の寄与度はマイナス0.4ポイントとなり、成長率の大きな足かせとなった。在庫調整がマイナス0.7ポイント、設備投資がマイナス0.2ポイントとなったことから、総資本形成がマイナス0.8ポイントと振るわなかったためだ。個人消費と政府最終消費支出はそれぞれプラス0.2ポイントとなり、成長率を押し上げたものの、総資本形成の不振を相殺できなかった。