デリバリー・ヒーロー―韓国最大手ウーワを買収―

食品配達仲介サイトを運営するスタートアップ企業、デリバリー・ヒーロー(ベルリン)は13日、韓国の同業ウーワ・ブラザーズを買収することで合意したと発表した。事業の国際化を推進する戦略の一環として急成長中のアジア市場で事業を強化する。買収が実現すると、同社は中国を除く全世界で最大の食品配達事業者となる。

ウーフを40億ドル(36億ユーロ)と評価して完全買収する。まずは同社株88%を取得。その後4年以内に残り12%を獲得する。買収資金については17億ユーロを現金、残り19億ユーロを新株の発行で賄う。ウーフの株主はデリバリー・ヒーロー株を計17%強、取得することになる。

韓国の食品配達市場は単身者の増加を背景に急成長しており、市場規模は世界4位となっている。ウーフは同市場1位で、昨年の売上高は2億4,200万ユーロだった。今年は9月末時点で3億100万ユーロに達しており、事業は急速に拡大している。

デリバリー・ヒーローは同市場2位のヨギヨを展開しているものの、競争が厳しいうえ、ウーフを買収しても寡占企業にはならないことから、独禁当局から買収計画を承認されるとみている。

デリバリー・ヒーローは今年、ドイツ本国の事業を蘭競合テイクアウェイ・コムに売却した。その一方で、国際事業を強化する方針を打ち出しており、現在は世界40カ国以上で事業を展開している。

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