輸入物価の下げ幅、11月は2.1%に縮小

ドイツ連邦統計局が12月23日発表した11月の輸入物価指数は前年同月比2.1%減となり、下げ幅は前月の3.5%から大幅に縮小した。エネルギーの低下率が前月の23.4%から12.9%に狭まったことが反映された格好。エネルギーを除いた輸入物価はマイナス0.6%だった。

エネルギー価格を最も強く押し下げたのは前月に引き続き天然ガスで、前年同月を29.5%割り込んだ。電力(-27.2%)、石炭(-25.4%)も軒並み2ケタ減となった。原油は0.8%減、石油製品は6.1%減だった。

中間材は2.3%減となり、下げ幅は前月の1.9%減から拡大した。これまでに引き続きリグニン・セルロース(-24.2%)、電子部品(-11.2%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(-8.5%)が大きく下落。貴金属は31.9%増、鉄鉱石は20.7%増と大きく拡大した。

投資財は0.4%減となり、下げ幅は前月を0.1ポイント上回った。前年同月を割り込むのは2カ月連続。タブレットPCとスマートホンがそれぞれ9.2%、9.1%下落。機械は1.3%上昇した。

耐久消費財は前年同月と同水準にとどまった。前月は同0.8%増だった。

非耐久消費財はプラス1.6%で、上げ幅は前月を0.2ポイント上回った。

農産物は4.8%増となり、上げ幅は前月の2.5%を上回った。豚の上昇率が52.7%から58.3%へと拡大。穀物は8.4%落ち込んだ。

11月の輸入物価指数は前月比では0.5%増となり、2カ月ぶりに上昇した。エネルギーは4.9%増で、輸入物価はエネルギーを除いたベースでは0.1%落ち込んだ。エネルギーは天然ガスが14.2%増、電力が11.6%増と大きく上昇。原油と石油製品もそれぞれ3.7%、0.3%高くなった。石炭は7.8%下落した。

11月の輸出物価指数は前年同月比が0.1%減、前月比が横ばいだった。

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