ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が7日発表した昨年12月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比3.5%減と大きく落ち込んだ。減少は2カ月ぶり。景気低迷のほか、飛び石連休の影響で水準が強く押し下げられた。
製造業の生産指数は2.9%減少した。すべての部門で指数が低下。減少幅は投資財で3.5%、中間財で2.6%、消費財で2.0%に上った。
建設業は8.7%減と大幅に下落。エネルギー業は2.0%増となり、3カ月連続で上昇した。
鉱工業生産を特種要因による統計上のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、10~12月(第4四半期)は前期(第3四半期)を実質1.9%下回った。製造業が2.3%減と大きく低下。自動車と機械では低下幅がそれぞれ4.6%、4.5%に達した。化学は0.6%、製薬は3.9%の幅で伸びた。
建設業も1.9%縮小した。内装部門が3.9%落ち込んだことが響いた格好で、建設の本体部門は0.2%増加した。
経済省は受注と生産がともに弱含んでいることを踏まえ、製造業の景気低迷は続いているとの認識を示したうえで、企業景況感は改善していると指摘。同業界の景気は今後、やや改善するとの予想を示した。