モバイルバンキングサービスを手がける独新興企業N26(ベルリン)は11日、英国市場から撤退すると発表した。同国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に伴い現地で金融サービスを提供できなくなることから、事業を停止する。
EUにはいずれかの加盟国で銀行免許を取得していれば全加盟国で銀行事業を展開できる「パスポート」制度がある。N26はドイツの銀行免許を保有していることから、これを利用してEUで金融サービスを提供。英国事業も同免許に基づいて2018年10月から行ってきた。
英国は1月31日付でEUを離脱した。12月末まで移行期間が設けられるため、N26は当面、英国事業を継続できるものの、移行期限の終了後は現地でサービスを提供できなくなることから撤退。同国での口座サービスを4月15日で打ち切る。顧客に対しては口座預金をそれまでに他の銀行口座に移すよう呼びかけている。