仏自動車大手グループPSAの独子会社オペル(リュッセルスハイム)は18日、日本市場に来年、参入する計画を発表した。同社は2006年に同市場から撤退しており、15年ぶりの参入となる。日本ではドイツ車の評価が高いことから、欧州域外市場の開拓方針に従い再チャレンジすることにした。
まずは主力の小型車「コルサ」と小型バン「コンボ・ライフ」、コンパクトSUV「グランドランドX」を販売する。コルサでは電気自動車(EV)、グランドランドXではプラグインハイブリッド車(PHV)も投入する意向だ。PSAの販売網を活用することで、再参入コストを抑制する。
オペルは17年、米ゼネラル・モーターズ(GM)からPSAへと売却された。それ以前はGMの戦略を受けて欧州域外での販売が大幅に制限されていたことから、進出先地域を増やすことができず、これが業績不振の一因となっていた。
同年に打ち出した業績改善計画「PACE!」では販売台数に占める欧州域外の割合を20年台半ばまでに10%超へと引き上げる目標を掲げている。22年までに20以上の国に新規参入する計画で、昨年12月には4年ぶりにロシア市場へと復帰した。