ドイツ連邦統計局が3月30日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比1.4%増となり、インフレ率は前月の1.7%から0.3ポイント低下した。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に石油価格が大幅に下落していることなどが反映された格好。食料品は上げ幅が前月の3.3%から3.7%へと拡大した。
新型コロナの流行を受けて経済活動が世界的に鈍化していることから、石油需要は落ち込んでいる。石油輸出国機構(OPEC)はこれを受けてロシアに減産を提案したが、拒否されたことから主要産油国のサウジアラビアが増産路線へと転換。ただでさえ需要が少ないところに供給を増やしたことから、石油価格は急速に落ち込んでいる。
3月は消費者物価の構成比重が53%に上るサービスの上げ幅も前月の1.6%から1.4%へと縮小した。
3月のインフレ率は前月比も0.1%にとどまり、上げ幅は前月の0.4%から縮小した。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が1.3%、前月比が0.1%だった。