鉄鋼系複合企業の独ティッセンクルップ(エッセン)が軍用船子会社ティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)を独同業のリュルッセン、ジャーマン・ネーヴァル・ヤーズと合併する方向で協議している。公共放送NDRが報じ、ティッセンなどが追認した。競合する国内3社が一体化することで、国際的に競争力のある企業を創出する狙いだ。
NDRによると、3社は年初から協議を進めている。ドイツ政府は合併を支持しており、協議の調整役を務めているという。TKMSの潜水艦事業は合併の対象とならないもよう。
ティッセンのオリファー・ブルクハルト取締役はツイッターで、業界再編は意義のあることだと指摘したうえで、独国防省の「明確な態度」が合併実現のカギを握るとの認識を示した。TKMSは国防軍が実施した次期フリゲート艦「MKS180」の入札で年初に競合の蘭ダーメンに敗北しており、同取締役は「MKS180の過ちを再び犯してはならない。ナショナル・チャンピオン(の創設)はそれに対する回答かもしれない」とつぶやいた。