買いだめに一服感、消毒液の需要増も鈍化

新型コロナウイルスの感染拡大とそれに対する当局の対策を受けて高まっていた商品買いだめの動きに一服感が出てきたことが、連邦統計局の23日の発表で分かった。消費者の多くが十分な量の備蓄を確保したほか、一時的に品薄となった商品の多くが店頭に出回るようになったことが背景にある。

ドイツでは感染者数が急増し始めた今年第9週(2月24日~3月1日)に買いだめの動きが出てきた。特に消毒薬は2019年8月~20年1月(6カ月)の平均に比べ659%も増加。石鹸も122%伸びた。このほか長期保存が可能な米、穀物粉、瓶・缶詰、パスタが2倍以上に増えた。

保存のきく食品と感染防止に役立つ製品の需要はその後も6カ月平均を上回っていたものの、第16週(4月13~19日)になると、需要が減少する商品が増加。トイレットペーパーは販売量が65%、砂糖は30%、米とパスタは27%、瓶・缶詰野菜は21%後退した。

消毒薬の需要は依然として高い。ただ、6カ月平均に対する増加幅は71%と2ケタ台に縮小している。

コンドームの販売量は第12週(3月16~22日)に56%増加し、瞬間的に加速した。この週は学校の閉鎖や外出・営業制限が始まり消費者の危機感が急速に強まった時期に当たる。コンドームがなくなると困ると思った消費者が買いだめたもようだ。第13週以降は需要が通常の規模に戻っている。

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