4月の死亡者数が増加、新型コロナの影響で平均を8%上回る

今年4月の死亡者数がドイツで大きく増えたことが、連邦統計局の発表で分かった。新型コロナウイルスの感染死者が5,942人に上ったことが反映された格好で、全死者数は2016~19年の4月平均を8%上回る8万2,246人(暫定値)へと達した。4月に8万人を超えるのは1977年以来で、43年ぶり。

新型コロナの感染死者を週単位でみると、20年第14週(3月30日~4月5日)に前週の597人から1,342人へと急増。翌15週(4月6~12日)にはさらに1,708人に増え、16週(4月13~19日)も1,553人と高水準が続いた。その後は17週(4月20~26日)が1,131人、18週(4月27日~5月3日)が752人と減少し続けている。

これにほぼ比例するように、16~19年平均死者数からの上振れ幅は14週が10%、15週が13%、16週が9%と大きかった。

17週は新型コロナの感染死者数が依然として多かったにもかかわらず、平均死者数からの上振れ幅は4%と比較的小さかった。背景には、今年はインフルエンザの流行が例年よりも大幅に早い3月中旬に終了したことがある。4月下旬にインフルエンザで死亡する人が少なかったことから、17週の上振れ幅が押し下げられた格好だ。

統計局は新型コロナの影響で欧州のほとんどの国で死亡者数が増えたことも明らかにした。イタリアでは3月の死亡者数が15~19年の同月平均を49%も上回った。フランスでも3月1日~4月20日の死亡者数が前年同期から27%増えている。欧州で死亡者数が特に増えていないのはノルウェーとチェコだけという。

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