ドイツ政府は3日の閣議で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために出している渡航中止勧告を、欧州連合(EU)加盟国など計31カ国を対象に解除する方針を決議した。欧州の感染者数が減少しているほか、夏季バカンスシーズンを目前に控えていることを踏まえた措置。15日付で解除する。
解除対象となる国はEU加盟26カ国とシェンゲン協定に加盟するアイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインの4カ国、および1月にEUを離脱した英国。その他の国については、第三国からEU域内への入域を原則禁止する措置を欧州委員会が延長するかどうかを踏まえて決める。
ドイツが渡航中止勧告の解除を決めた31カ国のうちノルウェーは外国人の入国を原則的に禁止しているうえ、同措置を8月20日まで延長することを検討している。また、英国は今月8日以降の入国者に2週間の自主隔離を義務付ける。このため両国を観光目的で訪ねることは実質的にできない状況にある。