独コンチネンタルのパワートレイン子会社ヴィテスコ・テクノロジーズ(レーゲンスブルク)は4日、ロームと協業すると発表した。ロームを次世代の低損失素子として期待されているSiC( シリコンカーバイド)テクノロジーの優先サプライヤーに選定するほか、開発パートナーシップを締結する。ロームとの協業を通して電気自動車(EV)向けパワーエレクトロニクスの効率向上を図り、EVの航続距離拡大や電池の小型化に貢献する意向だ。
EVは電池の重量が大きいうえ、内燃機関車に比べ航続距離が短いという難点があることから、電池の小型化と消費電力の抑制は大きな課題となっている。ヴィテスコはSiCパワーデバイスを使用することでEV向けパワーエレクトロニクスのエネルギー効率を向上させる意向。SiCパワーデバイスとアプリケーション設計の最適な組み合わせをシステム全体から見極めることを目的に、SiCテクノロジーを使用したシステムの開発とテストをすでに行っている。SiCソリューションの需要が大幅に増加すると予想される2025年にSiC搭載インバーターの生産を開始する予定だ。