ミュンヘン再保険の元受子会社エルゴ(デュッセルドルフ)は8日、中国の損害保険会社、泰山保険に戦略出資することで合意したと発表した。現地の事業の幅を広げることが狙いで、泰山への出資により同国損保市場への進出を果たす。
泰山の増資を引き受け、株式24.9%を取得する。出資額は明らかにしていない。当局の承認を得て資本参加する。
泰山は2011年設立の中堅損保会社。保険料収入は約3億ユーロで、年15~20%のスピードで成長している。
エルゴは2005年、中国に旅行・医療保険会社を設立し、同国市場への進出を果たした。13年には国営企業と共同で生保分野の合弁会社エルゴ・チャイナ・ライフを設立。19年には自動車大手の長城汽車と自動車保険の開発・販売で提携した。新たに泰山に出資することで損保事業を開始することになる。長城汽車と共同開発する商品は泰山のライセンス提供を受けて販売する予定だ。