グリーン水素で銑鉄製造へ、政府戦略受けティッセンとRWEが協業

鉄鋼大手の独ティッセンクルップ・スティール・ヨーロッパは10日、グリーン水素を用いて銑鉄を製造するプロジェクトでエネルギー大手のRWEと長期協業すると発表した。RWEから水素の供給を受ける。政府が同日に「水素戦略」を閣議決定したことから、協業に踏み切った。

RWEは独北部のリンゲンにある拠点内に100メガワット(MW)電解漕を設置し、水から水素を生産する。電解用の電力はすべて再生可能エネルギー電力で賄う。

水素の生産能力は1時間当たり1.7トン。生産した水素は約150キロ南のデュースブルクにあるティッセンの高炉にパイプラインで供給する。2020年代半ばまでに輸送を開始する予定だ。

ティッセンはこの水素を用いて銑鉄を生産する。コークスの代わりに水素を使用することでCO2の排出を回避する狙いだ。水素投入に向けて高炉を改修する。

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