化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は6月29日、マットレスを化学的にリサイクルする技術を開発したと発表した。独東部のシュヴァルツハイデにある拠点で年内にパイロットプロジェクトを開始し、実用化を目指す。化石原料を用いたマットレスと同等の品質を実現する目標だ。
同社が開発した技術は使用済みの軟質ポリウレタンから主要成分のポリオールを取り出すというもの。化石原料の使用比率が低いことから、発泡材製造に伴う二酸化炭素(CO2)排出量を抑制できる。
使用済みマットレスの大半は現在、焼却ないし埋め立て処分されている。回収比率が高いことから、リサイクルの商業化に成功すればごみの発生と化石資源の使用量の抑制につながると期待されている。