独電池市場が好調、昨年は17%拡大

独電気電子工業会(ZVEI)が6月23日発表した同国の2019年の電池市場規模は42億ユーロとなり、前年比で17%拡大した。ZVEIのクリスティアン・エッカート電池部会長は「様々な電池システムが多くの分野で重要になっている」と述べ、幅広い領域でニーズが増えているとの認識を示した。電動車と再生可能エネルギーの利用拡大が強力な追い風となっている。

電気自動車(EV)やスマートフォンなどで利用されるリチウムイオン電池は21%増の16億ユーロへと拡大した。13年に比べると8倍超に成長してている。

鉛蓄電池は14%減の9億4,000万ユーロと振るわなかった。自動車向け需要の低迷が響いた格好。ただ、同電池は医療機器の緊急電源など特定の分野で必要不可欠であることから、市場の縮小は一時的な現象とZVEIはみている。

その他の電池は40%増えて計17億ユーロとなった。

電池の国内生産高は30億ユーロで、18%増加。輸出高は21%増の41億ユーロだった。

輸入高は19%増えて53億ユーロとなった。アジアからの輸入が31億6,000万ユーロと全体の60%を占める。国別では中国の16億5,000万ユーロが最大で、これに韓国(9億2,000万ユーロ)が続いた。日本はチェコと同額の2億4,000万ユーロで、ポーランド(4億6,000万ユーロ)に次ぐ4位に付けている。

リチウムイン電池の輸入高は32億ユーロで、電池輸入全体の60%を占めた。最大の輸入先国は中国で13億2,000万ユーロに上った。2位以下は韓国が7億8,000万ユーロ、ポーランドが3億2,000万ユーロ、ハンガリーが1億8,000万ユーロ、日本が1億6,000万ユーロとなっている。

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