自動車大手の独ダイムラーと、筆頭株主である中国同業の浙江吉利控股集団は27日、超小型車分野の合弁会社スマート・オートモービルが欧州子会社「スマート・ヨーロッパ」を設立すると発表した。新会社は欧州市場での販売とマーケティング、アフターセールス事業を担当する。
スマート・ヨーロッパをダイムラーの本社所在地であるシュツットガルトのラインフェルデン・エヒターディンゲン地区に設立する。メルセデスベンツでグローバル販売とマーケティングを手がけてきたディルク・アーデルマン氏が最高経営責任者(CEO)に就任する。
ダイムラーは昨年3月、スマート事業を吉利との合弁事業に切り替えることを明らかにした。スマート事業は乗用車部門の足かせとなっていることから、合弁化することでリスクを軽減。また、巨大市場である中国に生産を移管することで需要を掘り起こす考えだ。両社は今年初、折半出資の合弁会社スマート・オートモービルを浙江省寧波に設立した。スマート・オートモービルでは中国に専用工場を建設して次世代スマートの電気自動車(EV)を生産し、2022年から世界で販売していく。