ドイツ連邦統計局が7月30日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.1%減となり、インフレ率は前月の0.9%から1.0ポイント低下した。前年同月比のインフレ率がマイナスとなるのは2016年4月以来で、4年3カ月ぶり。新型コロナ危機で冷え込んだ景気をてこ入れするために付加価値税(VAT)が引き下げられたことで、物価が下落へと転じた。
食料品の上げ幅は前月の4.4%から1.2%へと大幅に縮小。エネルギー価格の下げ幅は同6.2%から6.7%へと拡大した。物価に占める比重が53%に上るサービスでも上昇率が1.4%から1.2%に低下し、インフレ率を押し下げた。
消費者物価指数は前月比では0.5%低下した。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が0.0%、前月比がマイナス0.5%だった。