自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が7月30日発表した2020年4-6月期(第2四半期)決算の営業損益は23億9,400万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(51億3,000万ユーロ)から大幅に悪化した。新型コロナ危機が直撃。株主帰属の純損益も39億6,400万ユーロの黒字から16億700万ユーロの赤字へと転落した。
売上高は410億7,600万ユーロで、前年同期を37.0%下回った。多くの国でディーラーが販売停止に追い込まれ、販売台数が31.6%減の188万7,000台へと落ち込んだことが反映された格好。売上高営業利益率は前年同期の7.9%からマイナス5.8%へと悪化した。
業績と事業環境の悪化を受けて資金繰りの確保が緊急の課題として浮上していることから、経営陣は19年12月期配当を引き下げる意向を表明した。普通株で従来計画の6.50ユーロから4.80ユーロ、優先株で同6.56ユーロから4.86ユーロへと引き下げる。9月のバーチャル株主総会で提案する予定だ。
20年12月期は販売、売り上げ、利益がすべて大きく減少するものの、同社は営業損益で黒字を確保できるとみている。