フォルクスワーゲン(VW)の高級乗用車子会社ポルシェがガソリン車に違法な変更を加えていた疑いが浮上している。大衆紙『ビルト』が日曜版で報じ、同社と監督官庁の独連邦陸運局(KBA)が追認した。
2016年まで販売していた車両のハードウエアとソフトウエアに、型式認定からの違法な逸脱の疑いがあることが、社内調査で明らかになった。疑惑の対象となっているのは排ガス浄化装置とエンジン部品。同社はKBAと地元シュツットガルト検察当局、米国の当局に通報するとともに、さらなる調査を進めている。広報担当者は数週間後に調査が終了するとの見通しを示すとともに、「わが社はこれを解明する。隠ぺいはしない」と明言した。現在生産している車両には違法性の疑いがないとしている。
VWグループではディーゼル車の排ガスを違法に操作する装置が搭載されている事実が2015年秋に発覚。グループ各社はこれを受けて2016年、自社製品に違法性がないかどうかの定期調査を開始した。ポルシェは今回の疑惑をこの調査で発見した。