化学大手の独コベストロ(レバークーゼン)は8月31日、発泡材料の分野でスイス企業フォームパートナーと協業すると発表した。二酸化炭素(CO2)を原料とするコベストロ製ポリオール「cardyon」をベースにフォームパートナーが自動車用の発泡材料を生産する。
cardyonはコベストロが開発したポリオール。石油など化石由来の原料を用いる従来の製品と異なり、製品の一部にCO2を用いている。CO2の有効使用と化石原料の投入抑制により地球温暖化防止への貢献を狙った材料だ。同材料を用いたマットレスやスポーツ用床材はすでに実用化された。弾性繊維の開発も進められている。
フォームパートナーはcardyonと繊維を重ね合わせた製品を「OboNature」という商品名で自動車の天井材やドアパネル、アームレスト、シートカバーなどの内装材として製造・販売していく。
コベストロは循環経済の実現に向けて注力。CO2やバイオマス、廃材など代替材料の投入のほか、リサイクル技術の開発や再生エネの使用拡大などに積極的に取り組んでいる。