DMG Mori―コスト2億ユーロ圧縮へ―

DMG森精機の独子会社DMG Mori(ビーレフェルト)は今年、コストを2億ユーロ削減する意向だ。新型コロナ危機の直撃を受けて利益が圧迫されていることから、構造費用と人件費をそれぞれ1億ユーロ圧縮する。クリスティアン・テーネス社長はロイター通信に、「そうすることで(今年営業利益=EBIT目標の)6,000万ユーロプラスアルファを確保できる」と語った。

人件費は労働時間の柔軟運用を定めた労使協定を通して削減する意向で、「わが社は大量解雇を行わない」と明言した。同社では現在、従業員7,000人のうち15%が操短の対象となっている。ピーク時の4月は30%に上っており、それに比べると少なくなっているものの、状況は依然として厳しい。テーネス社長は7-9月期(第3四半期)に業績が改善するとしながらも、V字回復には程遠いとの予想を示した。

2020年6月中間期決算のEBITは3,320万ユーロとなり、前年同期を68%下回った。売上高が34%減の8億3,800万ユーロへと後退。税引き後利益も69%減の2,240万ユーロへと落ち込んだ。新規受注高は44%減の7億8,400万ユーロだった。

研究開発コストの削減は考えていない。同社長は「危機から脱出する唯一の道は新技術、特にデジタル化への投資だ」と明言。今年と来年の開発予算を約1億ユーロに据え置く意向を示した。

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