トレイトン―米ナビスター買収交渉を再開―

独フォルクスワーゲン(VW)の商用車子会社トレイトン(ミュンヘン)が戦略提携先の米ナビスター・インターナショナルの買収に向けて再び動き出したもようだ。ブルームバーグ通信などが報じた。

トレイトンは2016年、ナビスターの普通株16.8%を取得し戦略提携。調達と技術面で協業してきた。今年1月に残りの普通株をすべて買い取ることを提案したが、新型コロナウイルス感染症の流行を受けて買収に向けた交渉が凍結されていた。

自動車業界は環境規制の強化や車両の電動・自動・IoT化など大きな課題に直面していることから、トレイトンは買収により事業規模を拡大しこれらの課題に対処していく意向だ。

同社は欧州と南米で高い市場シェアを持つものの、北米では競合のダイムラー、ボルボに大きく水をあけられている。ナビスターを傘下に収めれば北米事業を一気に強化し、事業のグローバル化を促進できるという事情も買収提案の背景にある。

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