自動車部品大手の独マーレ(シュツットガルト)は24日、エンジン部品を製造する独ガリドルフ、フライベルクの2工場を閉鎖すると発表した。今月中旬に打ち出したコスト削減策に基づく措置。他の拠点でも人員削減を実施する。
同社は自動車業界の構造転換を受けて2018年に収益力向上に向けたプログラムを開始。19年になってコスト削減措置を強化したが、新型コロナ危機を受けて経営環境が一段と悪化したことから、さらに踏み込んだ措置の実施方針を9月16日に打ち出した。全従業員(7万2,000人)の1割強に当たる7,600人を整理する。
自動車の動力源は今後、石油から電力へと大きく移行していく。これに伴いエンジンのニーズも減少することから、マーレは今回、フライベルク工場(従業員85人)を22年半ば、ガリドルフ工場(290人)を23年中に閉鎖することを決めた。同じくエンジン部品を生産する独エーリンゲン工場は今年末の閉鎖がすでに決まっている。
人員削減はこれら3工場のほか、独ミューラッカー、ノイシュタット、ロットヴァイル、墺ザンクト・ミヒャエル工場、およびシュツットガルト本社で実施する意向だ。