高級乗用車大手の独BMW(ミュンヘン)が7日発表した7-9月期(第3四半期)のグループ販売台数は67万5,680台となり、前年同期を8.6%上回った。四半期ベースで1年前の水準を上回るのは今年初めて。新型コロナ危機から回復しつつあることがうかがわれる。
主力ブランドのBMWが9.8%増の58万5,336台と全体をけん引。小型車ブランドのミニも1.9%増の8万9,253台と好調だった。ロールスロイスは9.5%減の1,091台と振るわなかった。電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)は計5万4,719台で、46.6%の高い伸びを記録した。
BMWとミニの合計販売台数を地域別でみると、アジアは24.9%増の28万8,370台と大幅に伸びた。主力の中国が31.1%増の23万612台へと伸びたことが大きい。両ブランドの世界販売に占める同国の割合は34.2%に達した。
足元の欧州も7.1%増の27万5,618台と好調だった。本国ドイツは12.1%増の8万5,579台と2ケタ台の伸びを確保している。
コロナ禍の影響が深刻な南北アメリカは17.0%減の9万9,052台へと後退。米国は15.7%減の7万8,634台だった。
1-9月期のグループ販売台数は163万8,316台で、前年同期を12.5%下回った。上半期の不振が響いた格好。ブランド別の実績はBMWが11.3%減の142万7,521台、ミニが20.0%減の20万8,144台、ロールスロイスが28.5%減の2,651台だった。
地域別では欧州が19.7%、南北アメリカが25.7%縮小。米国は24.6%減の19万9,571台へと落ち込んだ。アジアは3.0%増加した。中国は6.4%増の55万9,681台で、グループ販売に占める割合は34.2%だった。