英エネルギー・金属大手GFGアライアンス傘下のリバティ・スチール(ロンドン)は16日、独ティッセンクルップの鉄鋼部門の買収に向けて拘束力のない提案を行ったと発表した。過剰生産能力など欧州鉄鋼業界が抱える問題の解決と、環境に優しい「グリーン製鉄」実現の加速につながると意義を強調している。GFGアライアンスのサンジーヴ・グプタ社長は、ティッセンの従業員代表や独政府など全関係機関を交えて協議することに前向きな姿勢を示した。また、独労働組合が買収後の人員削減を警戒して計画に反対していることを踏まえ、労組が反対する取引をGFGが行ったことはないと断言した。
リバティ・スチールによると、両社は資産、製品ライン、顧客基盤、事業地域の面で補完性が高い。