ドイツ連邦統計局と連邦経済省が6日発表した9月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で94.3(暫定値)となり、前月を1.6%上回った。同指数の改善は5カ月連続。経済省は、新型コロナウイルスの感染者数が再び急増し国内外でロックダウンが行われていることから、製造業の回復の道のりは険しくなったとしながらも、新規受注と企業景況感調査結果を踏まえると「回復プロセスは今後も続く」との見方を示した。
製造業の生産高が2.0%伸びて全体をけん引した。中間財が1.2%、投資財が2.2%、消費財が3.0%の幅で増加。自動車は10.3%減となった前月の反動で10.0%拡大した。製造業以外では建設業が1.5%増加。エネルギー業は2.5%減となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。
9月の鉱工業生産指数は新型コロナの流行が本格化する直前の2月(102.9)に比べると実質8.4%低い。自動車は2月を約15%下回っている。
7-9月期(第3四半期)の鉱工業生産指数は前期比で実質10.7%伸びた。製造業は14.6%増加。自動車の増加幅は69.6%に達した。
統計局は今回、8月の鉱工業生産を前月比マイナス0.2%からプラス0.5%へと上方修正した。