BASF―ボッシュとスマート農業で合弁―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は12日、子会社BASFデジタルファーミングがIoT大手の独ボッシュと合弁会社を設立することで合意したと発表した。スマート農業ソリューションを全世界向けに一手に提供していく考え。独禁当局の承認を経て折半出資の合弁会社を来年第1四半期(1-3月期)、ケルンに設立する。

ボッシュはハードウエアとソフトウエア、デジタルサービスのコンピテンス、BASFは雑草管理をリアルタイムで支援するデジタル農業ソリューション「ザルビオ(xarvio)」をそれぞれ同合弁に持ち寄る。新会社ではまず、播種と施肥を最適化する「インテリジェント・プランティング・ソリューション (IPS)」の製品と、農薬散布を最適化するスマートスプレーのソリューションを市場投入する計画だ。

両社は以前から協業関係にあり、2016年にスマートスプレー技術の共同研究開発を開始。19年には意思疎通と決定を迅速化するために、プロジェクトセンターを設立して関係者全員が同一空間で業務を行える体制を整えた。

両社が開発しているスマートスプレー技術は、農機に搭載したカメラで作物と雑草を認識し、農薬を雑草にのみ散布するというもの。雑草認識後わずか数ミリ秒で自動的に散布を行う。散布量を最大70%削減できる。21年に市場投入する計画だ。

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