ドイツ銀行―リテール部門で支店と従業員削減―

独銀最大手のドイツ銀行(フランクフルト)が業績不振のリテール部門で行員と支店を削減する考えだ。カール・フォン・ローア副頭取は従業員宛ての文書で、国内のリテール事業を立て直すためにはコストの大幅な圧縮が必要不可欠だとの認識を示した。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が2日、報じた。

支店業務を支援する顧客管理、製品管理、ビジネスオーガニゼーション分野の行員350人を来年末までに整理する。これはリテール部門の統括機能を担当する行員(1,000人強)の3分の1以上を占める。

銀行業界ではネットバンク利用者の増加を受けて支店を削減する動きが続いている。支店利用者が減り、支店網の再編が避けられなくなっているためだ。ドイツ銀は9月、本体の国内支店数を現在の500カ所強から可能な限り早く約400カ所に削減する方針を打ち出した。

ローア副頭取は日刊紙『ヴェルト』のインタビューで、傘下ブランド「ポストバンク」でも支店数を今後2年で800カ所から700カ所へと減らす考えを明らかにした。

ドイツ銀は昨年7月、組織再編によりフルタイム勤務の行員を2022年までに1万8,000人(20%)削減し7万4,000人とする方針を発表した。国内支店削減に伴う人員整理はこのなかに含まれている。

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