新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の直撃で資金繰りが悪化している独旅行大手TUI(ハノーバー)は2日、取引先銀行、大株主および国との間で総額18億ユーロの支援協定を取り決めたと発表した。コロナ禍絡みで国の支援を受けるのは3度目。4月に18億ユーロ、8月に12億ユーロの支援を取り付けている。
今回の支援協定は(1)約500億ユーロの増資(2)政策金融機関KfWによる2億ユーロの追加融資枠設定(3)国の経済安定化基金(WSF)が株式への転換が可能な、決議権のない出資(サイレント・パーティフィペーション)4億2,000万ユーロを行う(4)WSFが株式に転換できない、サイレント・パーティフィペーション2億8,000万ユーロを行う(5)国と州が融資保証4億ユーロを引き受ける――というもの。欧州連合(EU)の欧州委員会が承認すれば支援が行われる。