ソニーのノートパソコン「バイオ」は特許侵害に当たるとして知財権会社が損害賠償の支払いを請求していた訴訟で、独デュッセルドルフ高等裁判所が原告の訴えを認める判決を11月に下していたことが分かった。『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が判決文をもとに4日、報じた。
裁判を起こしていたのは知財権のライセンス化・販売などを手がける独企業バーチャル・ペーパー・ライセンシング。同社の共同設立者であるグレン・ロルス・ボルクヴァルト氏が1997年に開発したインターフェイスの特許をソニーが侵害したとして提訴した。同インターフェイスは折り畳み式のパソコンを人間工学的に使いやすくするもので、98年に独特許を取得。2006年には欧州特許(EP 1 659 501)も取得した。
損害賠償額は未定。該当するパソコンの販売台数をもとに今後、決定される。
裁判官は最高裁への上告を認めない決定を下した。ソニーは抗告することができる。同社はFAZ紙の問い合わせに、現在進行中の係争についてはコメントしないと回答した。