独小売業中央連盟(HDE)は15日、クリスマス商戦期に当たる11-12月の業界売上予測を下方修正した。16日付の本格的なロックダウン(都市封鎖)導入を国と州が取り決めたことを受けたもので、シュテファン・ゲント専務理事は「本来であれば書き入れ時の年末が多くの小売店にとって最悪の状況となってしまった」と批判した。
HDEはこれまで、クリスマス商戦期の売上高が前年同期比1.2%増の約1,040億ユーロに拡大すると予想していた。今回これを約7%減の980億ユーロへと引き下げた。
本格的ロックダウンでは食料品店やドラッグストアなど一部の例外を除き、小売店の実店舗営業が禁止される。このため実店舗の売上高は14%減の約790億ユーロと大幅に縮小する。一方、ネット通販の売上高は約3分の1増えて200億ユーロ弱に拡大する見通しだ。
2020年全体では実店舗の売り上げが2.7%(約130億ユーロ)後退。営業禁止の対象となる店舗に限ると減収幅は20%(約360億ユーロ)に達する。特に衣料品店が厳しい状況にある。ネット通販の売り上げは20%以上、増える見込み。