独電気電子工業会(ZVEI)がこのほど発表した2020年のドイツ白物家電市場規模は100億ユーロ弱(暫定値)となり、前年比で11%増加した。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う巣ごもり消費が強力な追い風となった格好。新築需要の拡大もこれまでに引き続き需要を押し上げた。白物家電の販売は上半期に低迷したものの、下半期に加速した。
コロナ禍の影響で多くの消費者はバカンス旅行を見合わせた。浮いた費用の多くが家電に振り向けられた。買い物の回数を減らしたり、自宅での食事を増やす傾向が強まったことから、冷蔵・冷凍庫やオーブン、クックパッド、掃除機などを新調する動きが加速。また、屋内で過ごす時間が増え体を動かす機会が減ったことから、健康関係の家電のニーズが高まった。
大型白物家電の売上高は8.5%増の63億ユーロに拡大。小型白物家電は15.0%増の36億ユーロと2ケタ台の伸びを記録した。
白物家電は輸出も好調で、1~11月の実績は前年同期を約5%上回る100億ユーロ弱へと拡大した。上半期は3%減少したものの、下半期に入り回復した。
今年は国内売上高で横ばい、輸出で1ケタ台半ばの伸び率を見込む。