フォード―欧州販売を30年からEVに一本化―

自動車大手の米フォードは17日、欧州で販売する乗用車を2030年から電気自動車(EV)に絞り込む計画を発表した。欧州で今後、一段と強化される排ガス規制に対応することが狙い。

フォードの欧州統括拠点がある独ケルン工場に10億ドルを投じ、EVを生産する。戦略協業先の独フォルクスワーゲン(VW)が開発したEV専用車台「MEB」をベースに独自のモデルを開発。23年から欧州市場向けに出荷する。どのようなモデルになるかは明らかにしていない。フォードはEVで出遅れていることから、VWの協力を仰ぐことを2019年に取り決めた。

フォードはMEBベースのEVを計60万台以上、生産し、欧州市場で販売する計画。ケルン工場では2車種目のEVモデルを生産することも視野に入れている。

自動車メーカーはEUで30年以降に販売する新車の二酸化炭素(CO2)排出量を21年比で37.5%削減することを義務付けられる。フォードはこれを踏まえ純粋な内燃機関車の販売を欧州で停止する考えで、26年からはEVとプラグインハイブリッド車(PHV)以外の販売から撤退する。

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