「ニベア」ブランドで有名な化学大手の独バイヤスドルフが16日発表した2020年12月期決算の売上高は70億2,500万ユーロとなり、為替と買収・売却を除いた実質で前期を5.7%下回った。コロナ禍が直撃。特に主力の消費者向け部門が振るわなかった。デジタル化や持続可能性関連の投資費用がかさんだこともあり、営業利益(EBIT、特別要因を除く、名目)は17.3%減の9億600万ユーロへと後退。売上高営業利益率(名目)は前期の14.3%から12.9%へと低下した。税引き後利益は19.3%減って6億3,600万ユーロとなった。
消費者向け部門の売上高は6.6%減の57億ユーロへと後退した。営業利益は20.5%減の7億200万ユーロで、売上高営業利益率は14.1%から12.3%へと低下した。
接着剤部門テサの売上高は1.5%減の13億2,500万ユーロと減少幅が小さかった。上半期に落ち込んだ需要が下半期に回復。巣ごもり消費と在宅勤務の増加を受けて特に電器製品、日曜大工向けの販売が伸びた。営業利益は3.8%減の2億400万ユーロ。売上高営業利益率は0.1ポイント増の15.4%へと上昇した。
21年12月期は売上高で増加、売上高営業利益率で前期並みを見込む。先行きを依然として読みにくいことから控えめな予測を提示した。