フォルクスワーゲン―シート子会社を合弁化―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は26日、シートや内装を手がける子会社SITECHを独自動車部品大手ブローゼとの合弁会社に切り替えることで本合意したと発表した。SITECHは業績不振が続いていることから、合弁化により競争力を強化する狙い。

SITECHはポーランド西部のポルコビツェに本社を置くVWの完全子会社。今後はこれをブローゼとの折半出資会社へと改める。独禁当局の承認を経て取引が成立すると、ブローゼはSITECHを連結化するとともに、産業業務上の主導権を握る。社長も送り込む。VWが将来的にSITECHから資本を引き揚げるかどうかは明らかにされていない。

SITECHはドイツ、ポーランド、中国に工場を展開し、VWグループのブランド向けにシートを製造している。従業員数は5,200人で、今年の売上高は14億ユーロとなる見通し。合弁化後はVWグループ以外の自動車メーカー向けにも製品を供給し、2030年までに売上高を28億ユーロ、従業員数を7,000人に拡大する計画だ。欧州、アジア、アメリカ大陸の事業を拡大し、自動車シートと内装ソリューションの世界トップ3に入ることを目指している。

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