独機械業界、BRICs事業好調

独機械メーカーのBRICs事業が好調だ。ドイツ機械工業連盟(VDMA)がブラジル、ロシア、インド、中国で事業を展開する会員企業の現地法人を対象に4月に実施したアンケート調査では現状と今後6カ月の見通しが「良い」とする回答がともに「悪い」を大幅に上回った。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための旅行制限と原料・部品不足は他の国と同様に大きな足かせとなっている。

中国では現状を「良い」とする企業が61%に達し、「悪い」は4%にとどまった。工場稼働率は調査を開始した2016年以降で最高となっているという。現状評価では工作機械と繊維機械部門で改善幅が最も大きかった。

ロシアでは独系機械メーカーの景況感が昨年秋の前回調査で好転。今春も好調が続いており、今年は現地売上が10%以上、増える見通しだ。アンケートでは炭素中立(カーボンニュートラル)関連の製品について顧客と商談したとの回答が7%に上った。炭素中立製品の需要が同国であることが確認されたのは今回が初めて。

インドではコロナ感染者の増加を受けて新規受注が一時的に減少すると予想する企業が19%とやや多かったものの、現状判断と今後6カ月の事業の見通しを「良い」とする回答はともに「悪い」を大幅に上回った。今年の売上高は2ケタ台の伸びとなる見通しだ。

景況感の改善はブラジルでも続いており、大半の企業は2ケタ台の売上増を見込んでいる。

上部へスクロール