ベジタリアンが1年で10%に倍増

ドイツの人口に占めるベジタリアンの割合が昨年の5%から今年は10%に倍増したことが、連邦食糧・農業省の委託で世論調査会社フォルサが実施した消費者アンケートで分かった。同国では食肉・肉製品の消費減少と、大豆などの植物を原料とする代替肉の需要拡大が続いている。この傾向が現在のスピードで続くと肉と代替肉の消費量は2034年に逆転する見通しだ。

肉やソーセージなどの肉製品を毎日、食べる人は26%となり、15年の34%から8ポイント減少した。一方、代替肉を「頻繁に食べる」人は全体の3分の1を記録。14~29歳の若年層では「毎日、食べる」が17%に上った。フォルサのマンフレート・ギュルナー社長は、買い物・食習慣は年齢、居住地、学歴によって異なると指摘。若ければ若いほど、居住地が都市的であればあるほど、学歴が高ければ高いほど代替肉の人気が高いと述べた。

代替肉を購入する理由で最も多いのは「好奇心」で、71%に達した。前年の75%から減ったものの7割を超えている。2位は「動物福祉」で59%(前年48%)、3位は「味」で56%(43%)、4位は「温暖化防止・環境」で54%(41%)、5位は「健康」で47%(37%)だった。環境と健康、動物愛護は時代のトレンドだ。「味」が大きく増えたのは味覚面で製品の質が高まっていることをうかがわせる。

アンケート参加者全員を対象に食品購入の判断基準を尋ねた質問では「味」との回答が96%で最も多かった。これに「地元産」が82%、「季節の産物」が78%、「小売店の取扱商品からのインスピレーション」が61%、「製品情報(添加物や栄養)」が54%で続いた。「価格」は48%、「ブランド」は38%、「新製品の広告」は24%と比較的少ない。

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