石炭発電が風力発電を抜いて再びドイツ最大の電源になった。連邦統計局のデータによると、1-3月期の国内の石炭発電量は前年同期比26.8%増の399億キロワット時(kWh)へと拡大。これまで1位だった風力は32.4%減の335億kWhへと大きく落ち込んだ。今冬は風の量が少なかったことから風力発電が減り、その穴を主に石炭発電が埋めた格好だ。
再生エネは他の電源も減少しており、太陽光は3.1%減の66億kWh、バイオガスは1.8%減の77億kWhへと落ち込んだ。再生エネ全体では23.0%減の562億kWhに縮小している。
在来型電源は発電量がすべて増加。天然ガスは24.0%、原子力は2.6%増えた。
国内の発電総量は2.6%減の1,382億kWhだった。
電源の構成比率をみると、在来型は59.3%となり、前年同期の48.6%から10ポイント以上、拡大した。石炭は22.2%から28.9%へと増えている。
再生エネは51.4%から40.7%へと後退。風力は34.9%から24.2%へと10ポイント以上、落ち込んだ。
電力の輸出量は201億kWhで、前年同期を4.3%割り込んだ。輸入量は18.4%増の122億ユーロと大きく伸びたものの、これまでに引き続き輸出超過となった。
輸入の増加幅が最も大きかった主要な取引先国はチェコで、220.0%に達した。オランダとオーストリアもそれぞれ47.0%、30.0%と大きい。フランスは44.7%減少した。