ファルタ―超高性能セルをポルシェに供給か―

電池製造の独ファルタが高級車大手ポルシェに超高性能電池セルを供給するもようだ。ファルタへの取材をもとに『ハンデルスブラット(HB)』紙が報じたもので、超高速充電が可能なセルを提供するという。

ファルタは4月、「V4ドライブ」という名のリチウムイオン電池セルを開発したことを自社サイトで明らかにした。円筒形型で、直径は21ミリ、長さは700ミリ。

急速充電器を用いるとわずか3分で80%充電でき、100%充電も6分で行うことができる。その際、セルの最高温度は35度にとどまることから、過度な発熱による電池の故障を回避できる。また、マイナス25度の低温でも高い性能を発揮する。

4月の時点ですでに、具体名を伏せながらも顧客メーカーと協議を行っていることを明らかにしていた。パイロット生産ラインを今年末に設置し、2024年から量産を開始する意向だ。

HB紙によると、ファルタはV4ドライブをポルシェの「タイカン」や「911」向けに供給するという。ポルシェは同紙の問い合わせに、様々な車両・開発プロジェクトで2社、あるいはそれ以上の電池サプライヤーと協業していることを明らにしたうえで、どのプロジェクトをどのパートナーと実現するかは適切な時期に公表するとコメント。ファルタからセルの供給を受けるかどうかは回答しなかった。

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