ドイツ国内の電力消費量に占める再生可能エネルギーの割合が上半期は43%(暫定値)となり、前年同期の51%から8ポイントも低下したことが、独エネルギー水道産業連合会(BDEW)の最新データで分かった。第1四半期に風力が極端に弱く日照時間も短かったことのほか、比較対象の昨年上半期は再生エネの発電量が多かったうえコロナ禍で電力需要が少なかったという事情が背景にある。
電力供給では再生エネが優先される。このため、再生エネの発電量が多ければその分だけ火力など在来型電力の供給量は減少する。また、電力需要が少なければ再生エネの割合は高まることになる。
今年上半期は風力発電の消費比率が特に大きく落ち込んだ。陸上風力発電は前年同期の23%から17%へと低下。洋上風力発電も5%から4%へと落ち込んだ。太陽光発電は第1四半期に発電量が減少したものの、第2四半期に持ち直したことから、上半期の消費電力に占める割合は横ばいの10%となった。
上半期の国内発電量は2,920億キロワット時(kWh)で、前年同期を約5%上回った。在来型発電が20%増の1,700億kWhへと大きく拡大。再生エネは11%減の1,220億kWhへと落ち込んだ。再生エネの内訳は陸上風力が480億kWh、太陽光が280億kWh、バイオマスが220億kWh、洋上風力が120億kWh、水力が90億kWhだった。