独電気電子工業会(ZVEI)が20日発表した同国電機業界の5月の輸出高は前年同月比26.6%増の171億ユーロとなり、3カ月連続で2ケタ台の伸びを記録した。増加は4カ月連続。比較対象の昨年5月は輸出が20%以上、落ち込んでおり、その反動で大きく拡大した。
欧州向けは108億ユーロで、29.5%増加。欧州連合(EU)とユーロ圏向けはそれぞれ31.4%増の87億ユーロ、30.9%増の54億ユーロと30%以上の伸びを記録した。
主要国のスペイン(41.0%増の5億6,300万ユーロ)、フランス(38.3%増の10億ユーロ)、イタリア(36.8%増の8億6,300万ユーロ)、英国(31.1%増の6億5600万ユーロ)向けが特に好調だった。ポーランド(29.0%増の8億7,800万ユーロ)とチェコ(27.8%増の8億2,500万ユーロ)も伸び率が大きい。
最大の仕向け先は中国で、13.1%増の20億ユーロへと拡大した。同2位の米国は昨年の反動で40.3%増の15億ユーロへと大きく伸びたものの、コロナ禍前の19年5月の水準を下回った。
1~5月の輸出高は前年同期比11.8%増の894億ユーロで、コロナ禍の落ち込みは完全に相殺された。欧州向けは15.2%増えて575億ユーロとなった。
電機製品の輸入高は5月が前年同月比25.1%増の161億ユーロ、1~5月が前年同期比17.3%増の860億ユーロだった。