労働市場が一段と改善、7月の失業者減少は15年ぶり

ドイツ連邦雇用庁(BA)が7月29日発表した同月の失業者数は259万人となり、前月を2万4,000人下回った。夏休みが本格化し通常は雇用が減る7月に失業者が減少するのは15年ぶり。BAのデートレフ・シェーレ長官は、コロナ禍からの経済の回復を背景に企業の求人活動はこれまで以上に活発化していると指摘した。

失業率は5.6%となり、前月から0.1ポイント低下した。季節要因を加味した実質ベースでは失業者の減少幅が9万1,000人と極めて大きかった。

前年同月比では失業者が32万人減少。失業率の低下幅は0.7ポイントに上った。

国際労働機関(ILO)基準の6月の失業率は3.7%となり、前月を0.1ポイント上回った。

新規に操短の届け出対象となった被用者の数は7月1~25日に計7万5,000人となり、前月(7万4,000人)とほぼ同水準にとどまった。直近のピークである1月は97万5,000人、過去最高の昨年4月は802万4,000人に達していた。

国の操短手当を実際に受給した人は5月時点で223万人(暫定値)となり、前月の247万人から減少した。減少は3カ月連続。ピーク時の昨年4月(600万人)に比べると60%以上、少なくなっている。

7月の求人件数は74万4,000件で、前年同月を17万1,000件上回った。季節要因を加味した前月比でも4万1,000件増えている。求人指数BA-Xは前月比7ポイント増の121へと上昇した。前年同月に比べると29ポイント高い。

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