電機大手の独シーメンスは5日の決算発表で2021年9月通期の業績見通しを引き上げた。上方修正は3度目。売上成長率を為替と買収・売却調整後の実質で「9～11％」から「11～12％」、税引き後利益を「57億～62億ユーロ」から「61億～64億ユーロ」へと引き上げた。20年10月～21年6月（9カ月）の売上成長率は12％、税引き後利益は53億6,800万ユーロだった。
4-6月期（第3四半期）の売上高は160億8,500万ユーロとなり、前年同期を実質21％上回った。製造4部門すべてが増収を確保。医療機器は39％の伸びを記録した。
新規受注高は44％増の204億8,600万ユーロと大幅に増えており、対売上比率（BBレシオ）で1.27を記録。11年4-6月期に記録した過去最高（1.29）に迫る水準となった。新規受注の増加率は4部門すべてで2ケタ台に達した。
製造部門の営業利益（EBITA、調整済み）は29％増えて23億1,900万ユーロとなった。同売上高営業利益率は14.3％から15.3％へと上昇した。
税引き後利益は177％増の14億8,000万ユーロ、純利益は150％増の13億5,200万ユーロだった。
