ドイツ連邦統計局が24日発表した4-6月期(第2四半期)の国内総生産(GDP)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前期比1.6%増となり、成長率は速報値から0.1ポイント上方修正された。プラス成長は2四半期ぶり。コロナ規制の緩和を受けて個人消費がけん引車となった。コロナ危機直前の2019年10-12月期に比べるとなお3.3%低い水準にある。
4-6月期の成長率を項目別でみると、個人消費は3.2%に達し、前期の同マイナス5.2%からV字回復した。増加は3四半期ぶり。国家最終消費支出も1.8%増え、2四半期ぶりに好転した。建設投資と設備投資はそれぞれ0.3%増で、内需全体では2.4%伸びた。輸出は0.5%増、輸入は2.1%増だった。
GDP成長率1.6%に対する項目別の寄与度をみると、個人消費は1.6ポイントと断トツで大きかった。国家最終消費支出は0.4ポイント、その他の投資と在庫調整は各0.1ポイント。建設投資と設備投資はともに0ポイントで、成長に寄与しなかった。外需(輸出-輸入)はマイナス0.6ポイントで、2四半期連続で足かせとなった。
粗付加価値は前期を1.0%上回った。公共サービス・教育・保健が3.8%、流通・運輸・宿泊・飲食が1.1%の幅で増加。製造は1.3%落ち込んだ。建設は0.1%増だった。
前年同期比の実質GDP成長率(物価調整値)は9.8%に達した。プラス成長は19年10-12月期以来で6四半期ぶり。個人消費や国家最終消費支出、設備投資、建設投資、在庫調整、外需が軒並み成長に寄与した。