企業景況感2カ月連続悪化、部品不足と感染拡大響く

Ifo経済研究所が8月25日発表した同月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は99.4となり、前月を1.3ポイント下回った。同指数の悪化は2カ月連続。製造業の部品・部材不足に加え、新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることが響いた格好だ。

今後6カ月の見通しを示す期待指数が3.5ポイント減の97.5へと大幅に落ち込んだ。コロナの感染状況に業績が大きく左右される飲食・宿泊、旅行業界で先行き懸念が特に強まっている。現状判断を示す指数は1.0ポイント増の101.4となり、7カ月連続で改善した。

企業景況感指数は計4部門のうち建設業を除く3部門で悪化した。製造業では期待指数が昨年11月以来の低水準を記録。需要が減少しているとの回答もあった。部品・部材が不足しているメーカーは前月の64%から70%へと増えた。半導体、金属、プラスチックが特に不足している。メーカーの約半数は調達コストの上昇分を川下に転嫁する意向だ。

サービス業は現状判断が大幅に改善したものの、期待指数が悪化。流通業では現状判断と期待指数がともに落ち込んだ。期待指数は特に小売で振るわない。

建設業では現状判断指数がやや上昇。期待指数は大きく改善した。資材不足を訴える企業は前月の46.2%から37%へと減った。

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