市場調査大手GfKが28日発表したドイツ消費者信頼感指数の10月向け予測値は0.3ポイントとなり、9月の確定値(-1.1ポイント)から1.4ポイント上昇した。同数値は昨年4月以来の高水準。新型コロナウイルス新規感染者の増加スピードが調査期間中(2~13日)に大幅に鈍り、感染第4波が当初、懸念されていたほど深刻化していないことが大きい。現在は新規感染の減少が続き、状況は一段と改善している。調査担当者は消費者信頼感が抜本的に好転するかどうかは冬季の感染状況と、新たな規制が実施されるかどうかにかかっているとの見方を示した。
景気の見通しに関する9月の指数(10月向け予測値の算出基準の1つ)は前月を7.7ポイント上回る48.5ポイントへと上昇した。前年同月に比べると24ポイント以上、高い。
所得の見通しに関する9月の指数(同)も6.9ポイント増の37.4ポイントへと上昇した。コロナ規制の緩和でサービス業の雇用情勢が安定してきたことが大きい。インフレ率上昇の影響は今のところ出ていない。
高額商品の購入意欲に関する9月の指数(同)は3.1ポイント増の13.4ポイントへと上昇した。調査担当者によると、同数値が景気と所得の見通しに関する指数に比べ低いのは、マスク着用と社会的距離規制が消費意欲に水を差しているため。両規制が撤廃されれば、消費性向は持続的に高まるとしている。